2020.04.14 総務ブログ

全社員在宅勤務化によって変化した、社内コミュニケーションと働き方

こんにちは!東京のWeb制作・ホームページ制作・システム開発(SIer)会社のサービシンク総務の齋藤です。

2020年4月7日に政府より新型コロナウイルスに関して緊急事態宣言が出され、より一層の外出自粛が求められておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

弊社では2月中旬より時差通勤や、希望者による在宅勤務などを実施しておりましたが、3月30日からは全社員を対象に在宅勤務を開始いたしました。私は3月の初旬から在宅勤務をしているため、自宅で仕事をはじめてから1ヶ月が経とうとしています。

初めてのことで戸惑うこともありましたが、私自身インドアな人間なので自宅で仕事をすることには抵抗がなく、家族の支えもあって仕事にも今のところ影響がありません。小中高だけでなく保育園や幼稚園も各自治体から登園の自粛や休園などが知らされる中、子どもを育てる共働き世帯は「子どもの感染リスクが少なくなった安堵感が半分、仕事の効率が下がることへの不安が半分」といった心境ではないでしょうか。

弊社では全社員が在宅勤務になってから、今までの社内とは違った「動き」が見られるようになりました。今回は実際に弊社で起こった様々な変化についてお話をしようと思います。在宅勤務をはじめたばかりの皆様、これから本格的に在宅勤務をはじめられる皆様へ、少しでも参考になれば嬉しいです。

「直接」コミュニケーションができない不足分を埋めるようになった

在宅勤務で何より変わったことは、「人と会えない」ことです。オフィスで働いているときは、隣には同僚が座っていて、給湯スペースに行ったときには挨拶をしたり、新しいメンバーが入社してきたときはランチに誘ってみたり……。そんな毎日がなくなりました。

弊社では4月1日に新卒社員2名・中途社員1名が入社しましたが、例年開催をしていた入社式も残念ながら延期になりました。全社員でビデオ会議をして、3人に自己紹介をしてもらったのですが、新しく入った3人から見ると「サービシンクにはどんな人たちが働いているのか」が全くわかりません。

入社してすぐ在宅勤務になり、「何をすればいいのか、依頼をしてきてくれているこの人は誰なのか」と、とても戸惑うのではないかと思い、新しいメンバーが感じる不安を解消してあげたいと考えるようになりました。

オンライン自己紹介企画

そこで社内チャットツールの雑談チャンネルで、私はこのようなスレッドを立てました。

新しいメンバーへ、サービシンクにはどんな人たちがいるのか知ってほしい。同じ趣味をもつ人がいたら交流を深めたり、話のきっかけ作りができれば……。そんな思いから、自己紹介企画を立ち上げました。

完全な思いつき企画でしたが、みんな私に続いて次々と個性的な自己紹介を投稿してくれました!自己紹介に関するツッコミは別スレッドにしたのですが、そちらには過去最多となる約150件を超える書き込みがあり、メンバーたちも楽しく交流をしてくれています。

一人で仕事をしていると、誰とも話さずに一日が過ぎてしまう人も多く、「誰かと話す」という機会を積極的に作っていくことが大事なのだと気付かされました。

オンラインランチ会

弊社では月に1回希望者が集まってランチ会を開催していました。お弁当代は会社負担、後半の自由時間はテーブルを移動しても構わないですし、退席してもOKという自由なランチ会でした。

このランチ会も頻度や形を変えながら約3年ほど続けてきたのですが、これも開催ができなくなりました。家族がいる人たちは自宅で食べることで家族と過ごす時間が増えますが、一人暮らしの人間は一日中誰とも会話をすることなくご飯を食べることになり、誰とも会話をしないランチタイムが少し寂しく感じるようになりました。

そこで自由参加型のオンラインランチ会を開催しました!誰かと喋りながらランチをしたい人たちのために、各自お昼ご飯を持ち寄ってWebカメラの前に集合します。普段は見られない手のこんだランチを用意している人もいたり、ランチが終わった後にゲームをはじめたりと、とても和気あいあいとした時間を過ごすことが出来ました。

参加したメンバーにも好評だったので、定期的にオンラインランチ会は続けていこうと思っています!

(オンラインランチ会は週1で開催中!)

いつでも気軽に立ち寄れるオンラインカフェOPEN

休憩時間やちょっとした気晴らしに、誰かと話したい。誰かの顔を見ながら仕事をした方が緊張感があって捗る。自宅にいるとどうしても仕事モードにならない……そんな人たちのために、Zoomでいつでも誰でも立ち寄れるオンライン雑談部屋を立ち上げてみました。

これはまだ始めたばかりで実験中なのですが、部屋にいるだけで特に何も会話をすることはないけれども、「誰かがいる」感覚が共有できます。一人でいることが辛い・誰かと仕事をしている空気感を味わいたい人には向いているかもしれません。

一見無駄な時間のようにも感じる方もいるかもしれませんが、今まで当たり前にあった「社内コミュニケーション」がなくなってしまった穴を埋めるために、意識してこういったコミュニケーションの場を設けていく必要があると感じています。

(背景を弊社のカフェスペースに設定すると、出社している気分が味わえます)

今まで以上にわかりやすい文章を書かなければならなくなった

在宅勤務の場合、コミュニケーションの中心はチャットツールになります。今までは口頭で質問できたことでも、全てテキストでやり取りをしなければなりません。そのため「誰が何をすればよいか」など、今まで以上にわかりやすい文章を書く必要が出てきます。

またテキストには「感情」が乗り辛いため、同じ内容であっても直接話すよりドライな伝わり方をしてしまいます。チャット中心だからこそ積極的に感謝やお礼を伝えるようにし、語尾も意図して柔らかい印象になる言葉を選ぶようになりました。

誰かに依頼をするときには、まず内容を箇条書きにして要点をまとめてから送信することで、質問される無駄なやり取りを削除するよう心がけています。

またこの「伝わりやすい文章」については、弊社の代表が公開している「誰がどう見てもそうとしか受け取れない文書術(公開版)」をご一読いただけると、自宅勤務期間中のテキストでのやり取りがよりわかりやすくなりますので、是非ご覧くださいませ。

社員の状態変化に気付きにくい

在宅勤務をして一番心配していることが、この「社員の状態変化」に気付けなくなっていることです。

今まではメンバーとオフィスで顔をあわせていたので、仕事が煮詰まっている人や元気がない人がいてもすぐに気付き、フォローをすることができていました。

しかし在宅勤務になり直接顔をあわせる機会が減ることで、テキストや音声上では「平気なふり」をすることが出来てしまい、自分から「助けて」と声をあげられる人ではない限りメンバーの状態変化に気付くことができません。

メンバーのケアについてはまだ模索中なのですが、現状で弊社は「最低週に1回は、部署ごとにビデオ会議を実施」し、全員の状態を確認しています。他にも定期面談時に状況のヒアリングを入念に行うなど、在宅勤務に慣れていないメンバーのケアを行っていきたいです。

タスクの明確化と報告・共有が今まで以上に重要になった

在宅勤務をする上で重要なのは、自身のタスク設定を明確にすることと、それを報告・共有することです。弊社では「日毎」「週毎」のタスクを設定し、都度「成果」の報告を行うようにしています。

また自宅にいるとついつい気が緩みがちになる瞬間があるため、私はカレンダーにその日の予定タスクを細かく入力するようにしました。こうすることで「今何をやらなければならないのか」を強く意識するようになり、またそのカレンダーは社内にも公開をしているため、私が今何をしているのかが第三者から見てもわかりやすくなりました。

姿が見えないからこそ、「今何をしていたのか」をわかるようにすることが、お互いの信頼に繋がるのかもしれないと考えています。

終わりが見えない戦いの果てに見えるものとは

在宅勤務をはじめてから変化した弊社の取り組み等についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。まだまだ検討すべき点はあると思いますが、弊社で働いてくれているメンバーたちが少しでも働きやすい環境になるよう、引き続き改善を続けていこうと考えています。

新型コロナウイルスは感染拡大を続けており、感染者数も増加の一途を辿っています。今の首都圏は「感染しないようにする」段階から、「自分が誰かに感染をさせないようにする」段階になってきていると感じています。

経路不明の感染者が増えているため、どこで自分が感染していてもおかしくない状況ですし、自分が自宅から出ないことで救える命があります。首都圏にお住まいの皆様については、命に直結する用事以外は外に出ないように気をつけましょう。

また私たちの働き方も今後は「人と会わなくなる」ことをベースとして、考えていかなければなりません。この新型コロナウイルスが例え落ち着いたとしても、おそらく今まで通りの働き方には戻れないと思われます。

「ピンチはチャンス」とはよく言ったものですが、この機会を時代の変化として受け入れて、「自分たちの仕事をアップデートしていくか」を考えていくことが大切なのかもしれません。

投稿者:
総務・管理・サポートディビジョン マネージャー齋藤 祐子

元声優・元ブライダルプランナーの経歴をもつ一風変わった総務。短時間勤務中のワーキングマザーです。
現在は会社のバックオフィス体制強化に尽力中!