ホームページ管理業者の変更手順と注意点|引き継ぎ前に確認すべきこと

「ホームページ管理業者への外注費用をもう少し抑えたい」
「改善依頼をしたのに対応が遅い、悪い」
保守運用の費用対効果や外注先の担当者との相性など、現在のホームページ管理業者に対してやや不満を感じる場合があるでしょう。
そこでホームページ管理業者の変更を検討するものの、データの受け渡しや画像の著作権などの不明点が多くなかなか踏み切れないことも。
しかし既存業者への不満を放置し続けると、重大なトラブル発生時に対処できず顧客に迷惑をかけたり、機会損失につながるリスクがあるため注意が必要です。
そこで本記事では、Web制作会社の視点からホームページ管理業者の変更方法と注意点をわかりやすく解説します。 管理業者の変更をスムーズに行い、ホームページの安全な運用と集客アップを実現しましょう!
目次
1. ホームページ管理業者の変更はできる?できない?

結論から言いますと、ホームページ管理業者の変更は「可能」です。
ブランディングや集客手段として効果的なホームページですが、作成後の保守運用は、専門知識を持つ管理業者に依頼するのが一般的です。
しかし、現在の管理業者に以下のような不満を抱くケースは珍しくありません。
- 改善依頼をしたのに対応が遅い、悪い
- 管理業者の担当者と急に連絡が取れなくなった
- 管理業者が廃業して保守運用のサービスが終わった
- 保守運用の費用が高くて負担になっている
管理業者への不満やトラブルを放置していると、掲載情報の誤りやエラー画面の表示など重大なトラブル発生時に対処できず顧客に迷惑をかけたり、機会損失に繋がります。もちろん、Web担当者のストレスにもなります。
ホームページを効果的に運用するうえで、管理業者との連携は重要なポイントです。 上記のように不満の理由はさまざまですが、改善の余地がない場合は、管理業者を変更した方がよいでしょう。
2. ホームページ管理業者を変更する手順

ここでは、ホームページ管理業者を変更する手順を、5つのステップで解説します。
【重要】解約を伝えるのは、新しい業者を決めた後に
手順に入る前に、進める順番についてお伝えします。解約の意思は、新しい管理業者が決まってから伝えてください。先に解約を切り出してしまうと、その後の情報開示やデータ提供に協力を得にくくなることがあります。新しい業者による既存サイトの調査を終え、引き継ぎに必要な情報を洗い出したうえで解約を申し出るのが安全です。
2-1. 契約状況を確認する
まず、現在の管理業者との契約状況を確認します。 確認したいのは大きく以下の2点です。
- 契約期間
ホームページ管理業者との契約期間が定められているかを確認します。
契約期間が自動更新になっていたり、途中契約解除に違約金が発生するケースもあるため、契約期間に関する詳細を把握するようにしましょう。
- ホームページの所有権
ホームページの所有権が誰にあるかを確認します。
現在の管理業者がホームページの作成をした場合、管理を他社に変更できない契約内容になっているケースがあるため注意が必要です。
例えばデザインに使用した有料素材の所有権を制作会社が保有している場合もあります。 また、ホームページ制作会社が作成したオリジナルシステムを導入している場合、管理業者の変更時にシステムの引き継ぎができないこともあります。
このステップで大切なのは、管理業者の変更の可否を自社で判断するのではなく、あくまでも契約状況を確認して把握することです。契約状況をしっかりと把握したうえで、次のステップに進みましょう。
2-2. 新しいホームページ管理業者を探す
2つ目のステップは、新しいホームページ管理業者を探すことです。
管理業者は多数あるため、現状の不満やトラブルを解決してくれそうな信頼できる業者を見極める必要があります。 現在の業者に感じている不満を解消できるパートナーであることは大前提ですが、 加えて以下のようなポイントも確認しておきたいところです。
- メールの返信は早いか
メールの返信速度は、今後の対応速度を測るバロメーターにもなります。
- 気持ちのよいメールや電話のやり取りができるか
管理業者とは長い付き合いになるため、言葉遣いや説明の仕方なども含め、担当者同士の相性を確認しましょう。
- こちらの要望や業界・業務への理解度はあるか
自社業務への理解度が低い管理業者は、都度詳細な説明が必要になり対応に時間とコストがかかる場合があります。
現状の不満やトラブルを確実に解決するために、新しい管理業者選びは慎重に行いましょう。ホームページ制作会社および管理業者の探し方のポイントをさらに詳しく知りたい方は「【プロ直伝】ホームページ制作会社の選び方|依頼の流れや注意点も解説」をご覧ください。
2-3. 既存ホームページの調査と見積りを依頼する
3つ目のステップは、既存ホームページの調査と見積りを依頼することです。
新しいホームページ管理業者は、既存Webサイト・システムの実態を把握するための環境調査を行います。 これには、初期費用として調査費用が発生するのが一般的です。 調査にかかる工数・費用は、既存Webサイトの規模や連携システムの数などにより変動します。
調査後は、保守運用の対応範囲・具体的な体制・期間などを決定し、見積金額を提出してもらいます。 なお、ホームページ保守運用の業務は多岐にわたるため、自社Webサイトに必要な作業を選択して依頼するようにしましょう。
保守運用にどのような業務が含まれるのかは「Webサイト(ホームページ)、システムの保守運用は必要?作業内容や費用相場とは」で詳しく解説しています。サービシンクの対応範囲については「サービシンクのWeb保守運用サービス」をご覧ください。

2-4. 保守運用の依頼時に必要な情報やデータを確認する
4つ目のステップは、保守運用の依頼時に必要な情報やデータを確認することです。
管理業者の変更時に必要な情報は以下のとおりです。
- ホームページのデータ
HTML・CSS・JavaScript・画像ファイルなど、ホームページのデータを開示してもらえるか現在の管理業者に確認します。
- ドメインの情報
ドメインの管理画面にアクセスするためのIDやパスワードを、契約しているサービスのWebサイトから確認します。
- サーバーの管理情報
サーバーまわりの情報は複数に分かれます。以下をそれぞれ確認しましょう。
- サーバー管理画面(コントロールパネル)のログイン情報
- ファイル転送用アカウント(FTP/SFTP/SSH鍵)
- クラウドを利用している場合は、IAMアカウントとアクセス権限
- ソースコードの管理場所(Gitリポジトリなど)とデプロイ手順
これらは契約書類、またはホームページ制作会社・サーバー会社に問い合わせるなどして確認可能です。なお、サーバー管理画面のログイン情報とファイル転送用アカウントは別物です。片方だけでは引き継ぎができないため、両方を揃えておきましょう。
- CMS管理画面の情報
WordPressなど、CMSの管理画面にアクセスするためのIDやパスワード情報を確認します。
- 各種ツールの管理権限
見落とされやすいのが、Webサイトに紐づく各種ツールの管理権限です。管理業者が自社のアカウントでツールを作成している場合、権限を移譲できずに過去の計測データをすべて失うことがあります。
以下について、管理権限が自社アカウントにあるかを確認してください。
- Googleアナリティクス(GA4)
- Google Search Console
- Googleビジネスプロフィール
- 広告アカウント(リスティング広告など)
- MAツール、チャットツールなどのSaaS
自社アカウントで管理していない場合は、解約を申し出る前に自社アカウントを管理者として追加してもらうよう依頼しましょう。
これらの情報およびデータが基本となりますが、詳細は新しい管理業者に確認しましょう。
2-5. 現在の業者と解約し新しい業者と契約する
5つ目のステップは、現在の業者と解約して新しい業者と契約することです。
新しい管理業者との間で、条件・費用・スケジュールが決定したら、現在の管理業者に解約の旨を伝えます。 その際に、あらかじめ新しい業者から聞いた「必要な情報やデータ」をすべて受け取る必要があります。
解約申請から翌月または翌々月にならないと解約が完了しないケースもあり、その場合は料金の重複や余分な費用が発生することを計算に入れておきましょう。
ホームページの管理業者変更をスムーズに行うために、新しい管理業者とはしっかりと契約書を交わしていることも重要なポイントです。
3. ホームページ管理業者を変更する際の注意点

ホームページ管理業者を変更する手順を説明してきましたが、手続きがスムーズに進まない場合もあるため注意が必要です。
ここでは、ホームページ管理業者を変更する際の注意点を解説します。
3-1. 画像やコンテンツの著作権が既存の業者にある場合がある
ホームページ管理業者を変更する際は、ホームページの所有権や著作権に注意が必要です。 前述のとおり、ホームページ制作会社に所有権がある場合、管理業者の変更が許されていないケースがあります。
画像やテキストなど、ホームページのコンテンツの著作権が誰にあるかも確認しましょう。 作成した記事やホームページに掲載した画像の著作権が制作会社にある場合、管理業者変更の際に再利用できないケースもあります。 この場合は、別途費用を払ってデータを譲り受けることは可能かを確認しましょう。
3-2. ドメインやサーバーの名義変更が必要な場合がある
ホームページ管理業者を変更する際は、ドメインやサーバーの名義変更が必要になることもあります。
ホームページのドメイン・サーバーの契約を制作会社に代行してもらった場合は、契約者の名義が制作会社になっているかもしれません。 この場合は、自社と現在の業者との間で名義変更の手続きを行います。
ドメイン・サーバーの管理をすべて代行してもらっている場合、アカウント情報を現在の管理業者が持っていることもあります。 解約の際は、ドメイン・サーバーに加えて、メールサーバーやSSLサーバー証明書のアカウントも確認し、自社Web担当者が管理するようにしましょう。
3-3. ドメイン・URLの変更を伴う場合は検索順位への影響に注意
管理業者を変更するだけであれば、検索順位に影響はありません。サーバーを移転する場合も、URLが変わらなければ原則として影響はありません。
注意が必要なのは、ドメインやURLの変更を伴う場合です。この場合は301リダイレクトの設計が必須で、設定に漏れがあると、それまで積み上げてきた検索エンジンの評価を失い、順位が下がる可能性があります。移行の進め方は、Google検索セントラルの「URL の変更を伴うサイト移転」でも解説されています。
またメールサーバーを移す場合は、メールの送受信が一時的に止まらないよう切り替え手順の調整も必要です。
見積り段階で「ドメイン・URLの変更を伴うかどうか」「伴う場合、リダイレクト設計とメールの切り替えは対応範囲に含まれるか」を必ず確認しておきましょう。
3-4. 料金のみで業者を選定しないほうがよい
ホームページ管理業者を変更する際の注意点に、料金のみで業者を選定しないほうがよいことも挙げられます。
現在のホームページ管理業者への不満の理由が「保守運用の費用」である場合、提供されるサービスや体制よりも「安さ」重視で業者を探しがちでしょう。
しかし、ホームページの品質を維持するために多少のランニングコストは必要になります。 保守費用は、ホームページへの「投資」という側面も持つことを忘れてはなりません。
よって、保守運用をすることで得られる費用対効果にも注目し、自社ホームページに適正な維持費をかけることが重要です。
ホームページ制作で発生する維持費の内訳や費用相場を知りたい方は、「【安くしたい!】ホームページ制作に維持費が発生する理由と費用相場」をご覧ください。
3-5. 自社管理を行う場合はデメリットやリスクについて理解する
コストを抑えるために管理業者との契約を打ち切り、自社管理へ切り替えたいというご相談をいただくこともあります。 この場合は、自社管理のデメリットやリスクについて理解する必要があります。
自社管理の場合に、必ず行わなければならない作業の一部は以下のとおりです。
- サーバー・ドメインの更新・管理
サーバー・ドメインの更新を忘れてしまうと、ホームページが表示されなくなるため注意が必要です。
- コンテンツの追加・更新
良質なコンテンツを定期的に掲載するには時間とスキルを要するため、自社管理は担当者の負担になりやすい作業です。
- データのバックアップ
障害や誤操作、改ざんが起きた際にバックアップがないと、ホームページのデータを復旧できません。
- システムのバージョンアップ
システムのバージョンアップ時には、互換性の不具合などが生じます。専門知識を持つWeb担当者がいない場合、対応に時間がかかります。
ホームページの保守運用は作業内容が幅広く、その多くは専門知識を必要とします。 不具合やトラブルは、機会損失やブランドイメージへの悪影響につながるため、予防施策はもちろんのこと、早期解決が何より重要です。
この点で、専門知識を持つWeb担当者がいない場合は、プロのホームページ管理業者に任せるのが安心です。
4. ホームページ管理業者の変更に関するよくある質問
Q. 解約は、新しい業者を決める前と後、どちらで伝えるべきですか?
新しい業者を決めた後です。先に解約を伝えると、その後の情報開示やデータ提供に協力を得にくくなるケースがあります。新しい業者による既存サイトの調査を終え、引き継ぎに必要な情報を洗い出してから解約を申し出るのが安全です。
Q. Googleアナリティクスやサーチコンソールも引き継げますか?
管理業者が自社のアカウントで作成している場合、権限を移譲できず過去データを失うことがあります。GA4、Search Console、Googleビジネスプロフィール、広告アカウントについて、管理権限が自社にあるかを乗り換え前に必ず確認してください。自社アカウントでない場合は、解約前に管理者として追加してもらうよう依頼します。
Q. 引き継ぎにはどのくらいの期間がかかりますか?
規模によりますが、調査から移行完了まで1〜3ヶ月程度が目安です。解約が翌月末や翌々月末になるケースもあるため、費用の重複期間も見込んでスケジュールを組みましょう。
Q. データを渡してもらえない場合はどうすればよいですか?
まず契約書で著作権・所有権の所在を確認します。制作会社側にある場合は、買い取りまたは使用許諾の交渉を行います。交渉が難航する場合は、この機会にサイトをリニューアルしてしまう判断もあります。リニューアルの進め方は「不動産サイトのリニューアル完全マニュアル」で解説しています。
Q. 物件検索システムがある不動産サイトでも変更できますか?
可能ですが、通常のコーポレートサイトより難易度が上がります。物件情報の取り込み方法(ポータル向けコンバーター、自社基幹システムとの連携など)を新しい業者が把握できるかが鍵になります。仕様書が残っていない場合は調査工数が大きくなる点も見込んでおきましょう。
5. 「既存の管理業者に不満」などのお悩みはサービシンクへ!

「返事がない、提案力がない」
「言ったことしかやってくれない」
など…
既存のホームページ管理業者に不満のある方は、ぜひ一度サービシンクにご相談ください。
Web・ホームページ制作・システム開発会社のサービシンクは、貴社Webサイトを維持するための「保守」から、Webサービスの状態を向上させるための「運用」まで、幅広いサービスに対応可能です。
保守運用に必要な体制・サービスは、ホームページの目的・規模・ご予算などにより異なります。 サービシンクでは、貴社のご要望やWebサイトの問題・課題・ご予算をヒアリングし、既存Webサイト・システムの実態と開発環境を調査したうえで最適なプランをご提案いたします。
また、野村不動産、三菱地所レジデンス、アットホーム、レオパレス21など、著名企業様をはじめとしたWeb保守運用の実績を多数保有しています。 ホームページ管理業者の変更を検討している方は、サービシンクまでお気軽にお問い合わせください。
6. まとめ
ホームページ管理業者の変更方法と注意点をまとめました。
既存管理業者への不満やトラブルを抱えたままでは、ホームページの安全な運用や集客アップは期待できません。 改善が難しい場合は、管理業者の変更を速やかに検討しましょう。
ホームページ管理業者の変更手順は以下のとおりです。
- 契約状況を確認する
- 新しいホームページ管理業者を探す
- 既存ホームページの調査と見積りを依頼する
- 保守運用の依頼時に必要な情報やデータを確認する
- 現在の業者と解約し新しい業者と契約する
なかでも見落としやすいのが、Googleアナリティクスなど各種ツールの管理権限です。解約を伝える前に権限の所在を確認しておくことで、過去データの消失を防げます。
ホームページの運用を成功させるには、信頼のおけるホームページ管理業者が必要不可欠です。 ホームページ制作および保守運用のことなら、サービシンクにお任せください!
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