ChatGPTに負けない!? エンジニアにとって技術以外に重要なスキル

はじめに

胡散臭い教材みたいなタイトルになってしまいましたが、今回はエンジニアのスキルについてのお話です。

ChatGPTの登場で、エンジニアの生産性に大きな差がついたり、奪われる仕事が出てくるといった話も目にするようになりました。

それについてはかなりの確率で起きると考えておくべきですが、そもそもエンジニアはこのスキルさえ身に付ければ一生やっていけるなんてものがほぼ無いので、常に学び続ける必要があります。

技術については所属している組織やキャリアプラン、業界の動向などから何を学ぶか判断することになりますが、今回はそういった要因に左右されづらい、技術以外で重要なスキルについて幾つか挙げてみます。

論理的思考力

まず一番に挙げたいのが論理的思考力です。

エンジニアなら論理的に考えられて当然と思うかも知れませんが、これが意外と難しいです。

認知や直感、感情といったものに引っ張られてしまったり、個々には論理的に考えていても、組み立てる時に辻褄が合っていないということも少なくありません。

有名な認知反射テストにバットとボール問題というのがあるのですが、ChatGPTに聞いてみたらめちゃくちゃな回答になりました(方程式は合っているのになぜ?)(念のため何度か聞いてみたら、正しい回答を出すことの方が多かったです)

■バットとボールを購入したら合計が1100円でした。バットはボールより1000円高いです。バットとボールはそれぞれ何円でしょうか。

■仮にバットをx円、ボールをy円とすると、次の2つの方程式が得られます。

x + y = 1100 (バットとボールの合計価格は1100円)

x - y = 1000 (バットはボールより1000円高い)

これらの2つの方程式を解くと、バットの価格xは1500円であり、ボールの価格yは600円であることがわかります。 従って、バットは1500円で、ボールは600円です。

このサイトでも色々試していますが、質問から論理的に回答を組み立てるという部分はChatGPTでも難しいことがわかります。

裏を返せば、こういった部分が人間のアドバンテージになるとも言えます。

論理学という分野もあるくらい奥が深いので、どこから手を付けるか迷ってしまう場合は、このような入門書を読んでみるのもよいと思います(著者が監修しているNHKの番組「ロンリのちから」も入門向きです)

日本語力

エンジニアは英語ができれば有利とは良く言われるし、実際に英語の公式ドキュメントや技術サイトも多いので、間違いではありません。

しかし、その前にきちんと日本語を使いこなせていなければ、単に単語や文法を知っているだけになってしまいます。

日本語力と言っても漠然としていますが、大まかには「読む/聞く」と「書く/話す」に分けられ、エンジニアにとって特に重要なのは読む力です。

社内社外との文章でのやりとり、要件定義書や仕様書やチケット、調べ物をする際の書籍やサイトの文章など、どれだけ相手の意図を読み取れているか、内容を理解できているかというのは品質や効率に直結します。

読む力というのが具体的にどのようなスキルなのかは、こちらの読解のプロセスや例題が参考になると思います。

ちなみに、ChatGPTは意外と簡単そうな読解力問題でも間違いました(日本語の接続詞が難しいというのもあるでしょうが)

■・幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。

・1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。

以上の2文は同じ意味でしょうか。

■はい、両方の文は同じ意味です。ただし、文法的には異なる構造を持っています。最初の文は、主語と述語が正しい順序で配置され、2番目の文は、主語と述語が逆に配置されています。しかし、両方の文は、1639年に幕府がポルトガル人を追放し、大名に沿岸の警備を命じたことを表しています。

どちらも主語は「幕府」なのですが、1つ目は能動文(大名に命じた)、2つ目は受動文(大名から命じられた)なので、逆の意味ですね(2つ目はポルトガル人の追放に主語がないので、誰から追放されたかも不明です)

また、エンジニアの中でもリーダーやマネージャー的なポジションの場合、「書く/話す」という言語化能力も重要になります。

社内社外の調整やメンバーへの指示出し、ドキュメント作成など、自分の伝えたいことが正しく言語化できるかは、やはり品質や効率に直結します。

ChatGPTを使う際も、質問や指示が回答の精度や内容に影響するので、今後は更に重要度が上がってくるかもしれません。

例えば、以下のようなちょっとした聞き方の違いでも、結果の見やすさがかなり変わってきます。

■GitHubと GitLabの違いを教えてください。

■GitHubとGitLabは、両方ともGitベースのバージョン管理システムであり、コードの共有、開発、管理に使用されます。ただし、いくつかの違いがあります。

  1. 所有権: GitHubはMicrosoftによって所有され、GitLabは独立しています。
  2. オンプレミス:GitLabはオンプレミスで利用可能で、企業が自分たちのサーバーにインストールして使用できます。これに対してGitHubは、オンプレミスのオプションがありません。
  3. 機能:GitHubは主にソースコードの管理に使用されますが、GitLabは、CI / CD、監査、プロジェクト管理、イシュートラッキング、Wikiなど、より多くの機能を提供しています。
  4. 価格設定:GitHubは、一部の機能を除いて無料であり、追加機能には有料プランがあります。GitLabは、オンプレミス版は無料であり、ホステッド版には、自由および有料のプランがあります。
  5. コミュニティ:GitHubは、オープンソースのプロジェクトのために広く使用されており、コミュニティの参加度も高いです。GitLabも、オープンソースのプロジェクトをサポートしており、強力なコミュニティも持っていますが、GitHubの規模と人気にはまだ及んでいません。

GitHubとGitLabのどちらを使用するかは、使用する目的によって異なります。コードのみの管理にはGitHubが適しているかもしれませんが、CI / CDやプロジェクト管理などの機能が必要な場合は、GitLabがより適している場合があります。

■GitHubと GitLabの機能的な違いについて、Markdown形式の表で出力してください。

■以下の表に、GitHubとGitLabの機能的な違いをMarkdown形式でまとめました。

機能 GitHub GitLab
オンプレミス版 提供されていない 提供されている
CI/CD 提供 提供
監査 提供されていない 提供
プロジェクト管理 提供されているが、限定的 提供
イシュートラッキング 提供 提供
Wiki 提供されているが、限定的 提供
コードレビュー 提供 提供
プラグイン/アプリ連携 多数提供 多数提供
コミュニティ規模 大きく、参加度が高い 比較的小さいが、強力なコミュニティを持つ
価格設定 一部機能を除いて無料。有料プランあり。 オンプレミス版は無料。ホステッド版には自由および有料のプランがある。

この表から分かるように、GitLabはより多くの機能を提供しており、オンプレミス版も利用可能です。一方、GitHubは、コードレビューやプラグイン/アプリ連携などの機能を提供しており、オープンソースプロジェクトの規模と人気が高いです。どちらを使用するかは、使用目的に応じて検討する必要があります。

「読む/聞く」と「書く/話す」の比重については自分のポジションや業務内容を考えつつ、総合的な日本語力を上げていくとよいでしょう。

傾聴力

聞く力と何が違うの?と思うかもしれませんが、傾聴力というのは単に相手の言ったことを理解する力ではなく、相手が本当に言いたかったことを引き出したり読み取る力です。

相手が言いたいことを整理できていて、言語化力もあれば聞く力だけで問題ありません。

しかし、言いたいことが整理できていない、本当に言いたいことに気づいていない、心理的に言いづらい、言語化力が高くないといった場合に、言葉をそのまま受け取ってもコミュニケーションは深まりません。

そのため、傾聴力には聞く力だけでなく、相手の話に適切に相槌をうったり質問を返すといった、話す力も必要となります。

また、相手の表情や動きに対する観察力、そこから性格や心情を推測するための心理学やカウンセリングの知識もあると良いでしょう。

それ以外にも、傾聴力には広範な構成要素があるため、ChatGPTにまとめてもらいました。

■傾聴力に必要な能力と、向上する方法について、一覧でまとめてください。

■傾聴力に必要な能力と、向上する方法を以下にまとめました。

【傾聴力に必要な能力】

  • 相手の話を聴く能力
  • 相手の立場や感情を理解する能力
  • 自分自身の感情をコントロールする能力
  • アクティブリスニング(要約や質問を行う)の能力
  • 会話をストレスなく続けるためのスキル
  • 相手を尊重する能力

【傾聴力を向上する方法】

  • 目を見て相手の話に集中する
  • アクティブリスニング(要約や質問を行う)を実践する
  • 自分の偏見や先入観に気づき、意識的に排除する
  • 相手の言葉をそのまま返すパラフレーズの練習をする
  • 話題に沿って自分の意見を話す前に相手に尋ねる
  • 相手の話を中断せずに聴く
  • 相手に興味を持ち、共感する
  • 相手の感情に寄り添い、理解する

以上が、傾聴力に必要な能力と、向上する方法の一覧です。これらのスキルを身につけることで、コミュニケーションや対人関係の質が向上するとともに、自分自身や相手のストレスも軽減されることが期待されます。

ついでにこんな質問もしてみました。

■ChatGPTは傾聴力を持っていますか?

■ChatGPTは、人工知能であるため、傾聴力を持つわけではありません。ChatGPTは大量のデータとルールに基づいて応答を生成することができますが、感情を持って会話をするわけではなく、人の話を聴くことができるわけでもありません。ただし、ChatGPTが持つ大量の知識と言語処理能力を活用することで、人々が情報を得るためのサポートを提供することはできます。

傾聴力もChatGPTに奪われづらいスキルのようです。

おわりに

いかがでしたか?(胡散臭い教材風)

エンジニアとして技術を学び続けるのは大切ですが、その技術を活かすためには技術以外のスキルもおろそかにできません。

また、これらのスキルは仕事だけでなく、プライベートでも役に立つものです。

様々なスキルの組み合わせで相乗効果を出し、より良いキャリアを築いていきましょう。

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