ユーザビリティ評価で、使いづらいWebサイトを改善する方法

使いづらいWebサイトに困っていませんか?

Webサイトを使いやすく変えたいとき、課題を抽出するために有効な手段として「ユーザビリティ評価」という方法があります。
ユーザビリティ評価とはどういった手段であるのか、具体的な方法をご紹介します。

 Webサイトを使いやすくするためのユーザビリティ評価

 

ユーザビリティ評価とは

ユーザビリティ評価とは、Webサイトのユーザビリティ(=usability:英)すなわち使いやすさが高いか、それとも低いかをテストする手法です。

 

ユーザビリティ(使いやすさ)は何で決まるのか

日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められたJIS規格のZ 8521では、ユーザビリティの高い製品やサービスは有効性・効率・満足度が高いとされています。この3要素をWebサイトの利用に当てはめて説明すると下記のようになります。

有効性
ユーザが指定された目標を達成する上での正確さ及び完全性
  • ユーザがお問い合わせした情報を、すぐに探し出すことができる
  • お問い合わせを間違えずに行うことができる など
効率
ユーザが目標を達成する際に、正確さと完全性に費やした資源
  • 情報を探してお問い合わせを行うまでのサイト内での行動数が少ない
  • 使い方を理解して、一度お問い合わせを行うと次にお問い合わせをする際の手間が減る など
満足度
製品を使用する際の、不快感のなさ、および肯定的な態度
  • サイトの読み込み時間が短い
  • ページによってボタンの位置が統一されており別のページに移動しても操作を容易に行うことができる など

すなわち、ユーザビリティが高いWebサイトとは、ユーザがのぞむアクションを正確に行うことができ、目的を達するのに苦労せず不快感を感じないWebサイトであると言えるでしょう。
Webサイトのユーザビリティを高めることは直帰率の改善や、再訪率の改善につながります。ユーザビリティ評価を行い、使いやすいWebサイトを目指しましょう。

スマートフォンを使う男性

 

ヒューリスティック分析とは

ユーザビリティを評価する具体的な手法のひとつとして「ヒューリスティック分析」をご紹介します。

ヒューリスティック分析は、ユーザビリティを熟知している専門家(エンジニア及びデザイナー)が自らの知識や経験を基に評価するユーザビリティ評価手法のことです。

専門家と言っても、制作に携わったエンジニア及びデザイナーでは先入観が入り結果と考察が主観的になってしまいます。そのため、第三者に依頼するほうが効果的でしょう。

 

ヒューリスティック分析の評価方法

ヒューリスティック分析は以下のフローで行います。

  1. 前提条件を定める

    まず、調査を行う前に何をテストするのか対象を定めます。
    具体的には、評価を通じて改善したい目標(問い合わせ数UP、資料請求数UPなど)やターゲットを決めること、Webサイトの中でもどのページを評価するのか、比較したい競合のサイトがあるかなどです。

  2. 評価基準となるチェックリスト(分析指標)を作成する

    分析の指標となる項目をチェックリスト形式で作成していきます。
    ※詳細を後述します

  3. 分析を実施し課題の抽出を行う

    分析結果から得られたデータを元に考察を行い、課題を抽出します。今後の改善の方向性が定まります。

フローの2番目でご紹介したチェック項目の作成には、ユーザビリティ研究の第一人者であるヤコブ・ニールセンが提唱した「ニールセンのユーザビリティ10原則」を満たしているかどうかを確認するのが効果的です。

 

ニールセンのユーザビリティ10原則

  1. システム状態の視認性

    システムの状態を絶えず適切にユーザにフィードバックしているかどうかをテストします。
    そのフィードバックが迅速かつ適切な内容かもチェックします。
    例:データ送受信時に進捗具合を示すプログレスバー、パンくずリストなど

  2. システムと実世界の調和

    実際の利用環境に適合したシステムを作られていることをテストします。
    専門用語や社内用語でなく、ユーザに馴染みのある用語、フレーズ、コンセプトを用いているかをチェックします。
    例:左向き矢印は「戻る」、右向き矢印は「進む」を意味するなど

  3. ユーザコントロールと自由度

    ユーザがいつでもシステムから抜け出せる状況を作っているかを確認します。
    ユーザが誤った操作や機能の使い方をした時に、操作のキャンセル、やり直しができるかどうかも確認しましょう。
    例:ページをレスポンシブデザインにしておく、画像はサムネイルで表示し、クリックすると拡大表示できるようにしておくなど

  4. 一貫性と標準化

    同じことを表すのに異なる用語を使っていないか確認します。また同じように操作すれば同じ結果が得られることも確認しましょう。
    例:サイト内のページデザインを統一する、リンクラベルとページタイトルを一致させるなど

  5. エラーの防止

    エラー後の対策(エラーメッセージやページ遷移など)を充実させるよりも、エラーの発生そのものを防止する設計になっているか確認します。
    例:ユーザが入力する必須項目を目立たせる、入力の半角・全角はシステム側で変換するなど

  6. 記憶しなくても、見ればわかるように

    ユーザがページ移動する際に、情報を記憶しなければいけない状況を作り出していないか確認します。 システム利用のための説明は可視化するか、いつでも簡単に引き出せるようにしているか確認します。
    例:ポップアップヘルプを用意する、ユーザが情報送信した後に確認メールを送信するなど

  7. 柔軟性と効率性

    上級者のユーザ向けにショートカット機能やカスタマイズ機能を提供しているか確認します。
    例:ブラウザのブックマーク機能、キーボードのショートカット機能など

  8. 美的で最小限のデザイン

    インターフェースに関連のない、無駄な要素を詰め込んでいないか確認します。
    例:ページの左右に余白や行間を空ける、関連情報のリンクを付与するなど

  9. ユーザによるエラー認識、診断、回復をサポートする

    エラーメッセージが出た際にユーザがメッセージを読むだけで解決方法がわかるようになっているかを確認します。
    例:404エラーメッセージではなく、専用のカスタムメッセージを表示する、スペルミスの場合、正しい入力候補を表示するなど

  10. ヘルプとマニュアル

    マニュアルなしで操作できるようにデザインした上で、補助のためのコンテンツを用意する。
    例:FAQを用意する、文書だけでなく、画面のスクリーンショットなども用意するなど

 

ヒューリスティック分析のメリット・デメリット

ヒューリスティック分析のメリット
  • 短時間で実施できる
  • 制作初期段階で行うことができるため、修正しやすい
ヒューリスティック分析のデメリット
  • 専門家への依頼が必要となるのでコストが高い
  • 分析者の主観が入り根拠が薄くなる

このデメリットを補足するために、Google AnalyticsやGoogleサーチコンソールといったアクセス解析ツールで得られた実際のデータや、実際にユーザがそのサイトを使ったときのデータを収集して評価するユーザテストの結果を用います。

 

サービシンクのヒューリスティック分析

上記でも述べたように、ヒューリスティック分析には第三者の専門的視点が重要です。
Web制作会社のサービシンクではアクセス解析ツールを使った定量的データとヒューリスティック分析やアンケート調査などの定性調査を組み合わせ、Webサイトのボトルネックの発見と改善施策のご提案が可能です。

サービシンクの強み

サービシンクはWebサイト・システムにおいてお客様のご予算を「成果」につなげることを得意としています。国内大手不動産会社をはじめとしたお客様に信頼いただいており、実際に

  • デザイン改善による企業コーポレートサイトのCVR(コンバージョン率)115%UP
  • 検索機能やユーザフローの見直しによる検索サイトのCVR(コンバージョン率)120%UP

等の改善実績も豊富です。

何を相談したら良いかわからないご担当者様も、まずはご相談ください。お客様に寄り添い、お客様の事業課題の解決のために考え抜くことがサービシンクのサービスです。

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