【プロ直伝】不動産ホームページの反響を増やす施策とは?

流入・コンバージョン・離脱のイメージ

どのような不動産会社も、ターゲットユーザとの接点=問い合わせなどの「反響」が発生しなければ、商談は始まりません。

そこで本記事では「反響」「反響率」を増やすために不動産ホームページに講じるべき施策について解説します。

 


1. 不動産ホームページにおける「反響」「反響率」とは?

パソコンで作業する女性の手前に不動産の模型が置いてあるイメージ

不動産ホームページならば、以下のようなアクションを「反響(コンバージョン)」としている企業様が多いと思います。

  • 資料請求
  • 内覧申し込み
  • サービス利用申し込み
  • 問い合わせ
  • 会員登録
  • 求人ページへの応募

など。

そして「反響率」とは、ホームページへのアクセス数に対して、最終的な成果であるコンバージョンを得られた割合を表す数値のことで、「コンバージョンレート(CVR)」と呼ばれることもあります。

例えば、100アクセスに対して1件のコンバージョンがあった場合、反響率は1.0%になります。 不動産ホームページの理想的な反響率は0.5~1.0%だといわれていますが、実際は0.1~0.5%くらいであると言われています。

自社ホームページの反響を増やし、反響率を理想の数値に近づけるためには、適切な施策を講じる必要があります。 ホームページの反響を増やすための施策は、主に以下2つのパターンに分けられます。

  • ホームページの「集客」を強化する施策
  • ホームページの「刈り取り力」を強化する施策

インターネットで物件探しをするのが主流となっている現在、不動産ホームページの反響を増やす施策を講じることは、ビジネスを加速させる重要事項です。 次の見出し以降で、それぞれの施策を詳しく説明します。


2. ホームページの「集客」を強化する施策

磁石で大勢の人を引き寄せようとしているイメージ

ホームページの反響を増やすには、そもそも自社Webサイトを閲覧してもらわなければなりません。 ホームページ運用で集客力を上げる施策は「ホームページの集客力で差をつける!16の方法と手段を選ぶ際のポイント」で詳しく説明していますが、ここでは以下の2つについて触れたいと思います。

  • 反響してほしいターゲット層を明確にする
  • コンテンツSEOを強化する

2-1. 反響してほしいターゲット層を明確にする

不動産ホームページの集客を強化するには、反響してほしいターゲット層を明確にする必要があります。

ターゲット層の確立が重要なのは、不動産の売買や賃貸・オーナー募集・売主募集など、業態やホームページの目的によってユーザのニーズが異なるからです。 ホームページの目的とユーザのニーズがマッチしない場合、ホームページにアクセスしてくれたとしても反響にはつながらないでしょう。

ターゲット層を明確にする方法は、ターゲットの種類の数だけペルソナを立てることです。 しかし、何もない状態から新しくペルソナを立てるのは容易ではありません。 例えば不動産売買の場合、以下のような要素・分類に応じてユーザのニーズは大きく変化するからです。

  • 一人暮らし・DINKs・ファミリー
  • 新築・中古
  • 戸建住宅・マンション
  • エリア など

そこで、過去に契約までつながったユーザを参考にペルソナを整理し、不足があれば新しくペルソナを立ててみましょう。 ターゲット層を明確にすることでホームページのコンセプトが固まり、ターゲットに合わせてさまざまなホームページの集客施策を講じることができます。

例えば、比較的年齢層の低いユーザがターゲットの場合、SNS運用やSNS広告を活用して集客アップが狙えるかもしれません。先日、学生やシングル世帯向けの賃貸をメインに扱う不動産企業様に今一番効率が良い広告メニューを訪ねたところ「TikTok」と回答がありました。

子どものいるファミリー層は、交通量や公園の有無、病院やスーパーの近さ、子供の受験率、行政の子育て支援などを気にする方が多いため、周辺環境の情報を充実させると良いでしょう。 ターゲット層のライフスタイルに適したインフルエンサーを起用することでも反響アップが狙える場合もあります。


2-2. コンテンツSEOを強化する

不動産ホームページの集客力を上げる施策には、コンテンツSEOを強化することも挙げられます。

コンテンツSEOは、SEO(Search Engine Optimization、検索エンジン最適化)対策の一種です。良質なコンテンツを継続的に発信することで、検索エンジンからの集客増加を目指します。

検索エンジンでは、特定のキーワードで検索したユーザの意図に対して有意義なサイトを高く評価し、検索順位の上位に表示されます。

近年ではYMYL(Your Money or Your Life)、つまりお金や生活関連のテーマを扱うWebページの評価基準は厳しくなっており、情報の正確さが重要視されています。

不動産ホームページも、お金や生活に大きくかかわるYMYL領域に該当するため、情報の正確性・信頼性はもちろん、ユーザにとって有益な情報をわかりやすく伝えることが重要です。

ホームページ全体(TOP)のSEO順位上昇ももちろん大事なのですが、不動産業界では大手ポータルサイトの存在が大きく、それらより上位に掲載されることは容易ではありません。 よって、ターゲットの役に立つ優良コンテンツを一球入魂で作成する方が、上位掲載を狙いやすくニーズの合う顧客を獲得しやすい点でも効果的でしょう。

不動産ホームページに掲載されている以下のようなコンテンツは、コンテンツSEOを目的としたものがほとんどだと思われます。

  • 右も左もわからない初心者が不動産投資をはじめるには?
  • 土地を売却する際に相続税はいくらかかる?

悩みを抱えたターゲット一人ひとりに対しコンサルティングしていくようなつもりで、信頼性のある有意義なコンテンツを作成しましょう。


3. ホームページの「刈り取り力」を強化する施策

青年が芝を刈るイメージ

さて、続いてはホームページへ集客したユーザに物件の内覧や来店といった「反響行動」をとってもらう必要があります。

ここでは、不動産ホームページの「刈り取り力」を強化する施策例として、以下の3つのポイントを解説します。

  • 反響までの動線を明確に設ける
  • 情報検索性を重視したデザイン
  • 検討状態ごとに異なるユーザニーズを満たす情報提供

ぞれぞれの施策を具体例とともに見ていきましょう。


3-1. 反響までの動線を明確に設ける

まずは「反響までの動線を明確に設ける」です。

実に基本的なことではあるのですが、問い合わせフォームへのリンクが見つかりにくい箇所に設置されていたり、資料請求の意欲が高まるポイントで動線が用意されていない、といったホームページは意外と少なくない印象です。

デザイン性を重視した結果、リンクボタンなどが見慣れないデザインになっていることもあります。

ユーザが思い立った時にいつでもコンバージョンポイントにたどり着けるよう、以下のように明確に動線を用意しておくようにしましょう。

  • 追従型のナビゲーションにリンクを設置する
  • コンテンツの終わりにリンクを設置する。

また、動線設計時には以下の要素を取り入れると効果的です。

  • 反響までのページ遷移数を少なくする
  • ユーザにかかる手間や考えさせる回数を減らす
    • 入力フォームの項目数を減らす。
    • 電話番号の入力フォームを1枠にし、ハイフン不要にする
    • フォームバリデーションを充実させる
    • 入力例を表示する など
  • 面倒な印象や懸念事項を払拭する
    • フォームの入力進捗を表示する(あと◯項目、70%入力完了 など)
    • (遷移数は増えるが)入力フォームの1ページあたりの項目を減らす>
    • 問い合わせ完了までの目安時間を表示する
    • 「しつこい電話営業はしません」などを提示する
      

3-2. 情報検索性を重視したデザイン

ユーザは欲しい情報を探しにホームページを訪れます。 よって、欲しい情報にたどり着くことができないホームページは離脱されてしまいます。

企業イメージや取り扱う不動産商品のテーマに合わせて、ホームページのデザイントンマナをラグジュアリーにしたりナチュラルテイストにしたり、ということがあると思いますが、その中でもメニュー・検索窓・問い合わせなどの「主要機能・動線」はどのページを見ていてもすぐ目に留まるデザインにしましょう。

とりわけ不動産ホームページならば、物件検索から着手するユーザが多いと思いますので、 ファーストビューによく使用される検索機能や、目的別検索・特集などを設置しておくことが有効です。


3-3. 検討フェーズごとに異なるユーザニーズを満たす情報提供

「ターゲットユーザのニーズを満たす情報」を漏れなく提供できているホームページは、当然反響率が高まります。

しかし、ターゲットユーザのニーズは検討フェーズによって刻々と変わっていきます。 例えば非常にざっくりとした例になりますが、 不動産売買ならば以下のようなフェーズとニーズの変遷を経て、問い合わせ(反響)が発生するパターンが多いでしょう。

  • 検討フェーズ1:ニーズ発生

<ニーズの例>
マイホームを持ちたい、家賃は勿体無い、広い家に住みたい、土地を移りたい など

  • 検討フェーズ2:情報収集と希望条件決定

<ニーズの例>
どこに住むべき?、予算は?、設備・仕様は?、戸建てorマンション?、新築or中古? など

  • 検討フェーズ3:物件検索

<ニーズの例>
希望条件に当てはまる物件を見つけたい、希望条件に合った検索機能や特集があるといいな など

  • 検討フェーズ4:不安・疑問の解消

<ニーズの例>
おとり物件じゃない?、見逃している条件はない?、内見したら強引に契約を進められる?、このメーカー・仲介会社は信用できる? など


これらのニーズを満たす情報やコンテンツを過不足なく用意し、適切なタイミングで提示することが重要です。 ニーズの洗い出しには、「カスタマージャーニーマップ」などを作成すると良いでしょう。


4. 番外編:不動産ポータルサイトの反響を増やす4つの方法

まずは、不動産ポータルサイトで反響を増やすための4つの方法を取り上げます。


4-1.物件写真を充実させる

同じ物件で、写真の少ないページと写真の多いページであれば、どちらの詳細を見てみたいと思うでしょうか。

不動産ポータルサイトの利用者は、写真が多く掲載されている物件情報に関心を抱きやすい傾向があります。不動産ポータルサイトで反響を増やすには、できるだけ多くの写真を掲載することが大切です。

特に、ユーザーが注目しやすいキッチンやトイレ、バスなどの水回りの写真は充実させて、写真だけでも詳細がよくわかるようにしておきましょう。

また、掲載する物件写真の質も重要です。写真がピンボケしているなど画像が良くないと魅力がユーザーにうまく伝わりません。競合他社よりも、鮮明な写真を掲載するよう心がけることが反響獲得にもつながります。


4-2.最寄り駅を多く登録する

最寄り駅の登録数が少ない物件は、反響獲得のチャンスを逃しているかもしれません。

物件の最寄り駅の登録がひとつだけだと、その分、検索結果に表示される回数が減ってしまいます。

物件からいちばん近い駅だけでなく、ほかにも近い駅があればできるだけ登録しましょう。最寄り駅を多く登録することで、検索結果の表示回数が上がり、ページに訪問されやすくなります。


4-3.設備や条件は細かく登録する

ほとんどの不動産会社様がユーザーのニーズにあわせて、条件を細かく登録しているでしょう。

反響につながりやすいユーザーほど、設備や条件を細かく設定して検索する傾向にあります。登録が漏れている場合は、機会損失を招くおそれがあるため、注意しましょう。特に、オートロック、ペット可、インターネット対応、楽器相談可、DIY可、即入居可、連帯保証人不要、などユーザーのニーズに対応しそうな条件については漏れがないか再度チェックしておくと良いです。

設備についても、駐車場付き、宅配ボックス付き、庭付きなど、物件に備わっているものが登録されているか確認しておいてください。


4.物件コメントは掘り下げた内容を掲載する

物件コメントに力を入れることも、不動産ポータルサイトでの反響獲得につながります。物件のスペックなど基本的な情報はほかの不動産会社でも取得できますが、物件コメントは差別化できるためです。

物件コメントの未入力は避けましょう。また、よくある「駅から〇分でアクセスが良い」などの物件情報を見ればわかるコメントも、ほかの不動産会社との差別化が図れないため避けたいところです。

物件コメントは、検索するユーザーのニーズをイメージしながら、周辺情報を深掘りするなど、ユーザーにとってメリットのあるコメントを掲載しましょう。たとえば「最寄りのスーパーまで徒歩〇分でお買い物に便利!」などです。

また、物件にマイナスポイントがある場合は、メリットに転換させるコメントも有効です。

たとえば、防犯の観点から1階の物件は避けられることがありますが、「小さなお子様やご高齢の方も出入りしやすい」など、異なる視点で紹介することができます。


5. 不動産ホームページの反響率を改善するならサービシンク!

株式会社サービシンクのオフィス受付

不動産ホームページの反響率を上げるには、業態ごとに異なる不動産業務への理解と改善施策のノウハウが必要です。 この点で、「サービシンク」は不動産業界特化のホームページ制作・システム開発会社で、反響率改善に関しては以下のような実績を誇ります。

  • 0.1~0.5%の反響率を0.5~1.0%へ回復
  • 資料請求・問い合わせ数が昨年対比115%
  • パソコン版のデザイン・構成修正でコンバージョン率1.5倍
  • スマホ版のデザイン・構成修正でコンバージョン率2倍
  • ABテストパッケージで平均CVR110%UP・勝率7割以上

サービシンクは、集客に強い不動産ホームページ制作だけでなく、ホームページ管理更新やユーザとのやり取りを効率化するITシステム・ツールの「スクラッチ開発」も得意としています。野村不動産・三菱地所レジデンス・アットホーム・LIFULL・大東建託・レオパレス21など、不動産系大手企業のホームページ制作やシステム開発、保守運用を長年お任せいただくなど、実績に自信があります。

詳しくはぜひこちらの「不動産業界の方へ」もご覧ください。


6. まとめ

不動産ホームページの反響を増やす施策例を、以下の2つのパターンに分けてまとめました。

  • ホームページの「集客」を強化する施策
    • 反響してほしいターゲット層を明確にする
    • コンテンツSEOを強化する
  • ホームページの「刈り取り力」を強化する施策
    • 反響までの動線を明確に設ける
    • 情報検索性を重視したデザイン
    • 検討フェーズごとに異なるユーザニーズを満たす情報提供

不動産業界には、賃貸不動産・売買不動産・投資不動産・管理会社・仲介会社・マンションデベロッパー・不動産ポータルサイトなど業態ごとに異なるターゲット戦略と反響課題があります。

これに外部パートナーと取り組む場合は、事業への理解はもちろん、独自の仕組みや用語を理解した相手でなければ、都度説明の手間がかかる上に効果的な施策提案も上がってこないでしょう。

「不動産ホームページの反響がいまひとつ増えない」とお悩みの方は、不動産特化のホームページ制作・システム開発会社「サービシンク」にぜひご相談ください!

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